神戸市民の福祉をまもる条例(抜粋)
すべての市民が、その所得、医療および住宅を保障され、教育、雇用等の機会を確保されるとともに、不屈の自立の精神を堅持することによって、人間としての尊厳を守り、人格の自由な発展を期すことのできる社会こそ福祉社会といわなければならない。
市民の福祉は、権利と義務、社会的保障と自助、社会連帯と自己責任の望ましい調和、結合によって達成されるものである。それは、市民のひとちひとりが手をこまねいていて他から与えられるものではなく、ひとりひとりの努力だけで獲得できるものでもない。
また、市民の福祉は、単に社会的な環境や条件を整備するだけでは達成され得ない。それは、みずからの生活をみずからの英知と創意と努力によって高めるという、主体的、内面的な心がまえと姿勢がなければ実現されないものである。
さらに、市民の福祉は、市がその責務を積極的に果たすとともに、市民が地域社会の一員としての自覚と相互の連帯を強め、また、事業者にあっても地域社会と 密接な関係にあることを認識し、一体となって市民福祉の向上に寄与するよう応分の努力をすることによってもたらされるものである。
このような認識に立って、福祉都市を実現することは、今日に生きるわたしたち市民のためのみならず、明日に生きる後代の市民のためにも、わたしたち市民が 果たさなければならない責務であると確信する。ここに、わたしたち市民は、ともに力を合わせて、この愛する郷土に誇り高き福祉都市を建設することを決意 し、市民の総意に基づき、この条例を制定する。
第1条(目的)
この条例は、市民福祉の理念を確立し、市民福祉の向上に果たすべき市、事業者及び市民それぞれの役割と責務を明らかにするとともに、市民福祉に関する施策の基本となる事項を定め、もって福祉都市づくりの総合的推進を図ることを目的とする。
第2条(市民福祉の基本理念)
(1)すべての市民は、健康、所得、教育、労働、住宅等生活の基礎的条件が安定的に確保されることにより、生涯にわたり人間に値する生活と人格の自由な発展とがひとしく保障されなければならない。
(2)市、事業者及び市民は、市民福祉の基盤が家庭及び地域社会にあることにかんがみ、家庭機能の尊重及び保持並びに良好な地域社会の形成に努めなければならない。
(3)市、事業者及び市民は、市民福祉が社会的な連帯により実現することを認識し、それぞれの有する役割と責務を一体となって果たすよう努めなければならない。




